夏至はとうに過ぎ、1年も早々に折り返しに入ってしまった7月。トレーニング量が確実に増大する時期でもある。クロスカントリースキーの特性上、オフ期はトレイルランやポールラン、ジャンプ等、山でのトレーニングを多く取り入れる選手が多いが、春先、シーズン終了直後の休養でリセットされた体が、また疲労を徐々に溜め込み、怪我や故障をし易くなるのがこの時期でもある。
米国のOn-Line Magazine, Trail Runner で、臀筋群、大腿四頭筋を中心に、怪我や故障のリスクを軽減しがら、しなやかな筋力と走力向上が期待できるエキササイズの記事を見つけたので、紹介したい。
筋肉がしっかり温まっているランニング直後にこのエキササイズを行なうのがお薦めだが、簡単な準備体操や動的ストレッチ等をすればいつでも慌しい1日の隙間時間に行なうことができる。
1)ランジ (臀筋群、大腿四頭筋)
目標値:左右それぞれ、前20回、サイド左右各10回、後20回
上体の姿勢(背中は垂直)、バランスに注意して行なう。前と後は膝が地面に付くギリギリの所まで腰を沈める。動作を繰り返すリズムは雑にならない程度に軽快に、臀部、大腿四頭筋まわりに負荷をしっかり感じながら行なう。
ランジ
2)レッグ・スウィング(臀筋群、ハムストリング)
目標値:左右それぞれ、サイドスウィング20回、前後スウィング20回
しなやかで柔軟性のある臀筋が、ランニングを含む多くの運動には重要。転倒しない様に木、ポール、壁などにつかまり、背骨を真っ直ぐにした状態で、スムーズに脚をスウィングさせる。エキササイズを継続することで、スウィングする時の脚の軌道が徐々に大きくなっていく。この動きはトレイルの下りに効く。柔軟でしなやかな筋肉が怪我や故障のリスクを軽減してくれる。
レッグ・スウィング
3)ハードル (臀筋群、背筋)
目標値:前の動き10回、後の動き10回
体幹と連動している臀筋群に効果がある。この部分がしなやかで、かつ、強化されると、股関節の故障や捻挫防止になる。テクニカルなトレイルコースを走る際に生きてくる。木、ポール、壁などにつかまり、振り出し脚は、軸足よりやや後ろに置く。そこからハードルを跨ぐ様に足を上げ着地したら、また軽く足を上げて元の位置に戻す、を繰り返す。はじめに後ろから前に跨ぐ動きを左右で行い、その後に今度は前から後ろに跨ぐ動きを左右それぞれ行なう。この時、はじめる足の位置は軸足よりやや前から。
ハードル
4)ヒップ・サーキット (背筋、臀筋群)
バックブリッジ10回、サイド・レッグ・レーズ10回、膝倒し10回
バックブリッジ→サイド・レッグ・レーズ→膝倒しの順に、サーキットトレの要領で、休むことなく続けて行なうエキササイズ。
最初はバックブリッジから。仰向けに寝て、両膝を曲げ、臀部を持ち上げる動きを繰り返す。この時上体から太腿まで一直線になる姿勢を維持。
バックブリッジ
サイド・レッグ・レーズもテンポ良く、写真の要領で左右、休まずに行なう。
サイド・レッグ・レーズ
Photo: 松井稼頭央のナチュラル・フィットネス(ISBN978-4-583-10154-5)
膝倒しは、地面に座り両手は体の後ろで体を支える。両脚を前に出し、膝を曲げ、写真の要領で左右に膝を倒す動きをテンポ良く繰り返す。股関節まわり、内転筋に働きかけ、ランニング中のストライド安定に効果有り。
膝倒し
5)フロントブリッジ応用 (腹筋、体幹、上腕三頭筋)
目標値:1分
四つんばいの姿勢で肘と爪先だけ地面につける。体は可能な限り一直線になる様に。ここから臀部を山形になるように持ち上げ、下げるを繰り返す。
フロントブリッジ応用
ここで紹介したメニューは一般のトレイルラン愛好家が容易に導入できる比較的負荷の軽いエキササイズであり、実際に導入をする場合は個人の力量に合わせて、回数、セット数をアレンジをしたり、既に行なっているコアトレーニングやコンディションニングトレーニングと合わせて行なうと良いだろう。
高校生以上の学生選手の中にはハードなウェイトトレーニングを実施している選手もいると思うが、クロスカントリースキーの特にディスタンス系の選手にはしなやかな筋力が求められる。筋力トレーニングを行う際、マックスストレングスを高めるパワー系と、速い動きを長時間維持できるしなやかな筋力と、平行して鍛える必要がある。筋力トレーニングを行いながら、柔軟性、可動域、筋持久力を維持することも忘れずに。それがパフォーマンス向上は勿論、怪我や故障のリスク軽減にもつながる。 又、特に現在では筋力トレーニングは実に多種多様で、選手の競技特性上求められる筋力の種類も異なることから、それぞれに見合った、最も有効なトレーニング方法を導入することが重要だと思う。
This blog post is sourced from Build a Better Runner in 5 Minutes a Day By David Roche, Trail Runner June 30, 2015, summarized in Japanese by Tomi Blythe Shimizu. All photos by David Roche excluding a photo of "Side-Leg-Raise" on 4) / Posted here only for personal use
0コメント





この記事へのコメント